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2017年4月8日土曜日

「コアが弱い」の意味とは?コアの筋力が十分でもコアが強いとは限らない!

コアを鍛えることは美容だけでなく、ケガを防ぐためにも有効だと言われています。しかし、逆に「コアが弱い」とは一体どんな身体の状態を意味するのでしょうか。


CORE TRAINING FOR INJURY PREVENTION (2012/9/28) by Chris McGrath

という記事の要約です。


「コア」とは実際には何か?
  • 腹筋はコアを形成する一つの筋肉に過ぎません。
  • コアは安定化ユニットと動作ユニットの両方から構成されます。
  • 安定化ユニットはほとんどの場合、身体の深層(インナーマッスル)にあり外から触れることができません。
  • すべての(腹直筋や外腹斜筋を含む)腹筋群は安定化機能(stabilizer)としてデザインされており、主動筋としては働きません。
  • (一般にコアの背中側の筋肉としては多裂筋ですが)脊柱起立筋も(インナーマッスルではありませんが)安定化ユニットの一部として機能します。
  • 動作に働く筋肉は典型的には身体を動かすためのより大きな筋群です。しかし、骨盤や腰椎の安定性にも寄与します。
  • プランクやクランチだけでは包括的なコアトレーニングには足りません。

「弱いコア」とは一体何か?
もちろん「弱い」とは「強さ」が欠けていることと関連してはいますが、それがそのまま「筋力が弱い」ということには直接的にはなりません。弱い筋力は要因の一つではありますが、しかし筋力が十分にあるにもかかわらず、例えば背中のケガに悩む人々がたくさんいます。
 このもっとも簡単な説明はコアの安定化ユニットが「姿勢とタイミング」という2つのことを担当しているからです。コアの安定化機能がきちんと働かないと姿勢が悪くなる。またコアの安定化機能がタイミングよく機能しないと動作が不安定になる。これが「弱さ」の正体です。たとえ個々の筋群が十分に「強く」とも、日常動作やエクササイズやスポーツにおける機能的動作では同時に「弱く」しか機能できないのです。特に「タイミング」の制御がうまくできていないと動作の効率性やパフォーマンスに影響がでます。これがケガのリスクを増大させるわけです。コアは「正しい位置」かつ「正しいタイミング」で働く必要があるわけです。
姿勢の安定はコアが担当する最も重要な働きであり、「静的(立つ、座る、片足で立つなど)」と「動的(動作時)」 の基本的な二つの場面があります。静的な姿勢に対して動作時の姿勢制御は簡単ではありません。動的な姿勢は安定化、減速、反応性による複雑な制御を必要とします。安定させたいからといってただ体を「固めて」いるだけでは、それは動作が滑らかにはならず、パフォーマンスに悪影響を与えてしまいます。
トレーニングには「特異性の原則(トレーニングや運動の効果は運動様式におうじて効果が現れる)」ということがよく言われます。競技力を向上させたければその競技に類似した動作の種目でトレーニングをしなければならないというごく当たり前の原則です。例えば床に寝た状態でのエクササイズは初心者や筋力のない人々には有効ですが(そのような動作を行うことは実際の日常動作やスポーツ動作ではほとんどありませんので)他の動作を同時に組み合わせるトレーニングをしなければ機能的なコア、特に動作中にコアをうまく働かせることを実現できません。
コアによる動的な制御
「特異性の原則」に従えば両足による種目でコアをうまく使えるからと言って片足やスプリットスタンスでコアをうまく働かせることができるとは限りません。スクワット(両足)とランジ(スプリットスタンス)ではコアの使い方は異なります。さらに「軽い負荷や低い強度」と「重い負荷と高い強度」では単に筋力の強弱の問題ではなく、コア自体の「使い方」自体が変わってきます。 
日常生活においてケガを防ぐためのトレーニングとしては、低い強度によるコアの安定性トレーニングに異なる方向への動作や不安定性を生む動作を取り入れることで反応性を高めるトレーニングになり、タイミングよく動的にコアを働かせるために役立ちます。(例えばプランクやサイドプランクの姿勢で片手や片足を動かしながらとかバランスボールを使ったりとか姿勢制御をするトレーニングなどでしょうね)。
一方でスポーツやエクササイズや競技などで必要なより高いレベルのコア機能のトレーニングには「特異性の原則」に従い競技に必要な動作に類似した動きながらのトレーニングが不可欠です。これはもちろん床に寝た姿勢でのトレーニングではなく、立位の状態でのトレーニングになります。

やはり最後はコアを機能的に働かせるには「重力環境下での立位でのトレーニング」や「動きの中でのトレーニング」が不可欠という結論となるわけですね。最近のMOSSAのGroup CoreやGroup PowerがLMT(Loaded Movement Training:負荷を加えながらの動作トレーニング)やMulti-dimentional Training(三次元方向に身体を動かすトレーニング、特に身体のローテーション動作)を積極的に取り入れていますがその方向性は正しいと思います。

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